原因がないのになぜ授からないの? | 子宝漢方のますや(升屋栄貫堂薬局)

原因がないのになぜ授からないの?

2016年02月16日更新

「なかなか妊娠しなくて」と、当院にご相談に見える方には、不妊の原因が見つかる方もいれば、そうでない方もいます。

 不妊の原因というのは卵管が詰まっているとか、FSH(卵胞刺激ホルモン)が高くて卵が育たない、あるいは年齢的に問題があるといったこと。それに対して検査をしても、何も異常がない、お医者様もどうしてなんだろうね、と首をかしげるような方もおられるのです。

 しかし実は、その原因不明は西洋医学でいう「原因がわからない」ということであり、「原因がない」ということではありません。東洋医学という別の角度からみると、西洋医学では見えなかった原因がみえてくるのです。それが“体質”と呼ばれるものですが、その体質に応じた改善方法を実行することで、原因不明の不妊も解消できるケースがたくさんあります。

 東洋医学の観点で具体的に問診していけば、どこがどんなふうにバランスをくずしているのかみえてきますから、それに対して治療なり施術なりをしていきます。原因不明の不妊といわれる方に共通して多い症状が、生殖をコントロールする“腎”の力が弱まっていること。そして血のめぐりも気のめぐりもよくない。この3つがよく見受けられますね。
 
病院の検査で異常がなくても冷えやストレスを感じている、腰痛やアレルギーなどの症状が出ているという人もいますが、なかにはそういった自覚症状もなく、元気いっぱいで健康そのもの、生理もきちんとくるし、生理痛もない、そういった方もおられます。
しかし、そういう方も東洋医学的な見方で体をみていくと、多かれ少なかれ体の特徴があり、こまかい体のひずみが妊娠を妨げていることがあります。

当院にも卵管の異常もないし、検査結果にこれといった問題もないKさんという患者さんがおられました。ご主人の精子は少ないけれど、自然妊娠には可能な量でした。

 ただ、くわしく様子を伺うと、Kさんは看護師という仕事柄、月に4~5回夜勤がある、外食が多い、朝は食べない、運動はしない、ストレスが多い、喫煙習慣がある……。そういった自分では気づかない負担を体にずっとかけつづけていることが妊娠を妨げる要因になっていたことがわかりました。

そこでKさんには早く寝る、食事のバランスをととのえる、体を冷やさないなどリスクをとりのぞいた生活のベースをつくったうえで、それをあと押しする漢方を毎日服用してもらいました。そのうち、だんだんと体が改善し、3カ月後には妊娠されました。 

男性の場合も精子に異常がないからいいかというとそうではない。大事なのは受精させる力を精子が持っているかどうか。病院ではそこまでの検査をしていないので、やはり男女ともに原因がわからない場合はできるかぎり、男性もいっしょに体質改善し、精子の力をつけたほうが妊娠の可能性が高まるわけです。

このKさんのケースもご主人に漢方を飲んでいただいたところ、いろいろな不調が改善しました。夫婦二人で取り組んだことが早期の妊娠につながったのでしょうね。

Kさんのように自覚症状がなく体も健康、検査をしても異常がない、そういった人が東洋医学に出合えなければ、病院で漫然と治療を繰り返すことになります。そうすると治療自体が体のひずみになっていくことがありますので、病院で原因不明といわれたときこそ、違う角度で体をみてほしい、そう思います。


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